暑い夏、エアコンを使用していると水が数滴飛んできたりポトポト下に落ちてきたりしていませんか?
また、不安に思ってエアコンを確認したところ…吹き出し口に結露がある場合はありませんか?
多少の結露はある応急処置をする事で改善する事が可能です。しかし応急処置をしても改善しない場合や、水がまだ落ちてくる場合は要注意です。
結露自体はそこまで大問題という事ではありませんが、放置する事でエアコンの故障で高額な修理費、最悪の場合エアコンの買い替えが必要になります。
それらを防ぐ為にも、暑い夏のエアコン使用時にはこまめなチェックが必要です。
今回は、結露が出来る原因・その結露を無くす応急処置法、そして水漏れに繋がる危険や問題について詳しく解説したいと思います。
大事な事なのでもう一度言いますが、こまめなチェックと応急処置で大事には至らず普段通り使用する事ができます。
それでは結露のできる原因から処置法など、一つずつ見ていきましょう
エアコンの吹き出し口に結露ができている!その原因は?
暑い夏、仕事から帰ってキンキンに冷えたビールを一気に飲み干したい…。ビールのとても美味しい季節です。
あなたは仕事から帰宅し、冷やしていたビールをグラスになみなみ注ぎ、まずはグッと一杯。生き返りますよね。
2杯目をグラスに注ぎ、仕事の疲れをいやしテレビなどを見て晩御飯の準備に入ると思います。数分経ってグラスを手に取ると…。
グラスの外側はびっしりと結露だらけになっていませんか?これはビールを飲まない人でもわかると思います。
エアコンの結露はこの原理と全く同じで、外の空気と中の冷えたものの寒暖差で結露が生じます。外の温度が高ければ高いほど、クーラーで部屋の中の温度を下げれば下げるほど、結露を防ぐことは出来ません。
結露が出る事に問題があるのではありません。自然の摂理です。問題はその結露がエアコン外部に飛び出てきている事です。
基本的にメーカーさんは結露も想定内なので処置が行われています。その処置がドレンパンと溜まった結露を排出するドレンホースです。これらがエアコンの結露を排出する機能を持ちます。
エアコンの吹き出し口に結露ができている場合の問題を改善する方法
ドレンパンはエアコン内部の水分を溜め込むために設置されているものです。ドレンホースは溜まったドレンパンの水分を外に流すためのホースです。
ですので基本的にエアコンから生じた水はエアコンの外、すなわちあなたの住んでいる家、部屋には飛んできたり侵入してくることはありません。
しかし現実にはエアコンの吹き出し口に結露がある。そんな人は今ここを見ていると思います。これを1つ1つ解決していきましょう。
考えられる原因は以下になります。
- ドレンパンの汚れ・水垢溜まり
- フィルターの汚れ
- ドレンホースの蓄積された汚れによる詰まり
- ドレンホースが曲がっている
- エアコンが傾いている
応急処置① ドレンパンのチェック
クーラーは室内の熱気をエアコン内部取り込み、内部で冷やしてから部屋に送り返す仕組みになっています。熱気は外に排出されます。
熱気はフィンを通って冷やされるので、フィンには見えませんが水滴が発生しています。そのフィンの水滴が溜まってきたらドレンパンに落ち、ドレンパンからドレンホースへと流れます。その水はドレンホースを通って外に排出されていきます。
エアコンの吹き出し口に結露がある一番の理由はドレンパンの異常です。
異常というと「故障」を連想してしまいがちですが、一番多いのが「経年によるドレンパン内に水垢が溜まっている」事が原因になります。
お風呂でもそうですが、お湯を張って3日くらい水を抜かなかった時があると思います。
その時、風呂桶の内部はどうなっていたでしょうか。ヌルヌルしていませんでしたか?これが水垢です。エアコンの清掃を何年も行わなかったら、ドレンパンはどうなるでしょうか?
もうおわかりですよね。ドレンパンはヌルヌル状態を繰り返し本来の役割を発揮する事ができなくなっているのです。
ドレンパンはあなた自身でも清掃する事は可能です。しかし手順は少々厄介です。
前面パネルを剥がす→フィルターを取る→風向き調整の羽根を取る→工具を使用して全体のパネルを取る
正直値段的にも、時間的にも業者に頼んだ方が良いでしょう。素人が分解して清掃するには少しハードルが高いです。
応急処置② フィルターのチェック
もしあなた自身でドレンパンの清掃が完了したと仮定します。業者に頼めば他の清掃も全部してくれるので、応急処置はもう必要ないのですが、あなた自身で行った場合を想定して次のステップも解説します。
ドレンパンは綺麗になったけど、それでも結露問題は解決しない…。そんな場合はフィルターのチェックです。
フィルターは自身でも簡単に取り外せますし、皆さん定期的にフィルター掃除はしているのではないでしょうか?
もししていない場合は今すぐに実行してください。エアコンのフィルターはエアコン清掃部位の中でも一番大切な部分です。
誰でも簡単に行えますので、以下の記事を参考に実行してくださいね。
エアコンフィルターは風の通り道です。良い風も悪い風も全てフィルターを介して部屋の中へ排出されます。このフィルターがカビだらけであったり、汚れで詰まっていたりすると風がうまく通らず、外に全て排出されません。
カビや汚れでの詰まりは、その空気が部屋内に侵入するので身体的にも良くありません。
真夏や真冬のエアコンを常時使用する期間は、最低でも2週間に1度はフィルター掃除を行うようにしましょう。
応急処置③ ドレンホースのチェック・エアコンの傾き
ドレンパン、フィルター問題の応急処置をしてまだエアコンの結露が出てくる、水が垂れるなどの問題が改善しない場合は、故障を疑わなければなりません。
しかしその前にドレンホースのチェックを忘れてはいけません。
ドレンホースは部屋の外に伸びているホースです。室外機をチェックしてみて下さい。付近に排水ホースが見えると思いますのでそのホースをチェックしましょう。以下の点を細かくチェックしてみて下さい。
- ドレンホースの中を覗いて中にゴミが溜まっていないか
- ドレンホースが折れ曲がって排水の妨げになっていないか
- ドレンホースに異物や虫の死骸が詰まっていないか
- ドレンホースが上向きになっていないか
ここまで問題が無く、それでもエアコンから水漏れ、結露問題が改善されない場合は、最後にエアコンの傾き、ゆがみをチェックしてみましょう。
真っ直ぐにエアコンは設置されていますか?経年で傾きはありませんか?
もしエアコンにもゆがみ・傾きが見受けられない場合は、故障の疑いが強くなります。最後にエアコンの年式をチェックしてみて下さい。
全ての応急処置を行っても改善しない場合は故障の可能性が高い
- ドレンパンの清掃
- ドレンホースのチェック
- フィルター清掃
- エアコンの傾きチェック
以上の点全てをチェックしましたでしょうか?もしこれらをすべて行っても水漏れ、結露問題が改善していない場合は故障の可能性が高いです。
最後にエアコンの年式をチェックしてみてください。基本的に通常使用で10年ほどの使用であれば故障する事はほとんどありません。
しかし、定期的な清掃を行っていない場合は5年ほどで故障する事例もあります。こまめな掃除は身体的な改善、節電効果、エアコンの性能向上に加えて故障を防止する目的もあります。とくにフィルター清掃はこまめに行わなければいけません。
まとめ
最後になりますが、エアコンの使用後(特にクーラー使用後)はエアコンの基本装備「内部クリーン」を必ず行うようにしましょう。
内部クリーンについては以下の記事でも詳しく説明していますので是非チェックしてみて下さい。
内部クリーンはエアコン内部を乾燥させる機能です。もしかしたら内部クリーンで結露問題が解消できるかもしれませんので、必ず行いましょう。しかし日常の使用段階から内部クリーンは行ってください。
エアコンは買い替えるには高額な家電製品です。しかも自身で取り付けも出来ず、古いエアコンの処分も個人ではかなり手間がかかります。
エアコンの買い替えは高額な上に、夏場では取り付け業者も忙しく1か月待ちが当たり前といった状況です。
困ったときに即解決できるものではありませんので、日ごろからのこまめな清掃やチェックが大切になります。
これらを踏まえて、快適に夏場を過ごすために必ず実践するように心がけましょう。