市販されているお風呂用洗剤で、思ったよりキレイにならなかった経験やお風呂掃除を何で掃除すればいいか分からない方が多いと思います。
今回はとても洗浄力の高い「アルカリ電解水」について解説していきたいと思います。
そもそもアルカリ電解水とは何なのか、どのような効果があるのか、本当に洗浄力は高いのか、除菌力はあるのかなど、アルカリ電解水に関して詳しく解説していこうと思います。
是非最後まで読んで参考にしてみて下さいね。
お風呂掃除にアルカリ電解水がいいって本当?
まずはアルカリ電解水とはいったい何なのか、と言う点からご説明しましょう。アルカリ電解水は、簡単に言うと「水を電気分解したもの」になります。
水は電気分解をする事で「酸性の水」と「アルカリ性の水」に分かれ、アルカリ性の水だけを取り出したものが「アルカリ電解水」となります。逆の酸性の水だけを取り出したものが「次亜塩素酸水」となります。
アルカリ電解水は洗浄力がとても高い
アルカリ電解水はpH値12以上の強いアルカリ性の水で、酸性の汚れには抜群の洗浄力を発揮します。
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お風呂掃除での「酸性汚れ」とは、酸性石鹸カスや皮脂汚れ、黒カビ汚れになり、アルカリ電解水はお風呂掃除の一般的な汚れにはすべて効果があります。
また、酸性汚れに対してとても洗浄力があるのでお風呂掃除だけではなく、ガスコンロの頑固な油汚れにもアルカリ電解水はとても効果があります。
一般的に「これ一本で大丈夫」などのうたい文句で販売されているお風呂用洗剤はpH値8~10ほどの「弱アルカリ性」やそれよりも低い「中性」の洗剤になります。
これらと比べてもアルカリ度がとても高いアルカリ電解水はお風呂掃除にはとても良い洗浄剤として最近爆発的な人気が出ています。
アルカリ電解水は除菌作用もある
アルカリ電解水は除菌作用も高いという点でも重宝されます。除菌効果はpH値が12以上の強いアルカリ性で効果があると言われています。販売されているアルカリ電解水も「強いものと弱いもの」様々です。
100均などで売っているアルカリ電解水もpH値は12以上のものが大半なので、除菌作用が働きます。お風呂には黒カビが発生し、黒カビは根を生やして頑固に残ります。
更に胞子を飛ばしてお風呂内の様々な場所で繁殖する厄介なものなので、アルカリ電解水で除菌してしまうと黒カビの発生を抑制する事も出来るのです。
高い洗浄力に加えて殺菌作用も働く。これだけでも十分に使用するメリットがあるのですが、アルカリ電解水にはまだメリットがあるのです。
アルカリ電解水は安全性も高い
強いアルカリ性は肌荒れにもつながる。と心配な方もおられるかと思いますが安心してください。
アルカリ電解水は99%以上水です。0.1~0.2%ほどの塩化ナトリウムや炭酸カリウムが入っています。アルカリ電解水は水だけではなく、塩を入れて分解させます。
全く使用に問題が無いと言えばウソになります。強いアルカリ性なので、長時間の使用や手肌に触れる事で「手の油分」も除去してしまいます。結果的に肌荒れを起こしたりはしますので、長時間の使用時や直接触れる際は手袋などの着用を推奨します。
しかし、一般的なお風呂用洗剤のほとんどには「合成界面活性剤」が入っています。アルカリ電解水よりも、合成界面活性剤の方が身体面には影響があります。
なのでアルカリ電解水の安全面も非常に高いと言っていいでしょう。
重曹やセスキ炭酸水よりもはるかに洗浄力が高い
口に入れても大丈夫なもの、環境面にも優しいといった点で「重曹」を使用してお風呂掃除だけでなく日々の掃除に使用している方も多いかと思います。重曹も洗浄剤としてとても素晴らしいものですが、アルカリ電解水には劣ります。
重曹の洗浄力が低いからといった理由で「セスキ炭酸ソーダ」などを使用して掃除をしている方も多いでしょう。セスキもpH値は10以下と「弱アルカリ性」となります。
やはりアルカリ電解水と比べると、双方洗浄力は劣ってしまいます。
アルカリ電解水を使用した効果的な掃除方法
アルカリ電解水がいかに優れているかはご理解頂けたかと思います。
このアルカリ電解水は身体面にも安全で洗浄力が高く、除菌作用も働きます。しかしいくら強力なアルカリ電解水でも、効果のある汚れと効果のない汚れがあります。以下をご覧ください
- 浴槽内の皮脂汚れ
- 黒カビ汚れ
- 酸性石鹸カス汚れ
- 赤カビ(ぬめり・ピンク汚れ)
- 水垢汚れ
- 金属石鹸カス汚れ
アルカリ電解水はほとんどの汚れに対応しているのですが、唯一効果が出ないものがあります。それが「水垢」です。水垢の汚れは水のカルシウムやマグネシウムが残った汚れになるので「アルカリ性」の汚れになります。
アルカリ電解水はアルカリ性なので、使用しても全く変化はありません。
水垢には酸性の洗浄剤を使用して除去しましょう。
お風呂の水垢の汚れと金属石鹸カスの汚れ以外は、アルカリ電解水で全て解決が可能という事は理解して頂けたでしょうか?それではアルカリ電解水を使用した効果的な掃除方法を解説していきましょう。手順は以下の通りです。
掃除方法①浴槽内
まずは乾いた浴槽内を触ってみて下さい。ざらざらとした手触りで少し凹凸があるような感じはありませんか?
これが皮脂汚れです。いくら毎日キレイにしていても人間には皮脂があり、それが入浴中に浮き出してしまいます。結果的に僧の皮脂汚れが浴槽内にへばりついてしまいますので、目視しにくい場合はざらざらとした感触や凹凸が感じる感触で確認してみて下さい。
その場所を感じたら、皮脂汚れの箇所にアルカリ電解水のスプレーを吹きかけます。分からない場合は浴槽全体をまんべんなく振りかけてもらっても問題ありません。
5~10分ほど置いた後に、シャワーで流すだけで大丈夫です。今日この皮脂が残っている箇所は、スポンジや激落ちくんなどで軽く擦ってあげる事で、簡単に皮脂汚れは落とす事が可能です。
掃除方法②天井や壁
天井には皮脂や石鹸汚れは付きませんが、黒カビが飛沫して付着してしまっている可能性があります。
除菌も兼ねて、天井全体にまんべんなく先ほど使用したアルカリ電解水をスプレーします。5~10分ほど置いた後に熱めのシャワーで洗い流すだけでOKです。
黒カビは50℃で死滅します。念のために60℃のシャワーでアルカリ電解水を洗い流しましょう。これで黒カビの除去と除菌が一気に完了です。
壁も天井部と同じです。タイル状の壁の場合は目地に黒カビが沈着している可能性があります。頑固な黒カビはアルカリ電解水のみでは落とせない場合もあります。
頑固な黒カビは完全除去をするには塩素系漂白剤が効果的ですが、臭いも強く身体面も環境面もよくありません。使う時は最終手段として使用しましょう。
アルカリ電解水が使用できない場所
アルカリ電解水はメリットだらけの万能洗浄液ですが、注意点があります。それは箇所によっては変色したり錆びたりする事です。
前述しましたが、アルカリ電解水には微量の塩が入っています。強いアルカリと合わせて、場所によってはさびてしまう可能性があります。また、5分程度の浸け置きであれば問題ありませんが、長時間の浸け置きは場所によっては変色してしまったりする可能性もああるので注意してください。使用してはいけない場所や物は以下の通りです。
アルカリ電解水を使用してはいけないもの | 使用した場合 |
---|---|
漆器などの塗られた食器 | 塗られた箇所が剝げたり傷が付く |
畳や無垢のフローリング | 黄色く変色する |
アルミ・銅・真鍮 | 黒く変色する(アルカリ焼け) |
メガネ | レンズが真っ白になる |
家具・革製品 | 重曹の後が残る |