セスキ炭酸ソーダ・セスキ炭酸水というものをご存じですか?
最近YoutubeやInstagramなどでも多く見かけて使用している人もいるかと思います。「重曹」や「クエン酸」は知っていて、日々のお掃除に使っているけれど、セスキってなに?と聞いたことが無い方も多いでしょう。
今回は「セスキ炭酸水・セスキ炭酸ソーダ」を使用してお風呂掃除をする方法や身体面や環境面について、効果的な汚れの落とし方や掃除方法を解説したいと思います。
セスキ炭酸ソーダってなに?危険?身体や環境に影響はあるのか
そもそもセスキ炭酸ソーダとはいったい何なのでしょうか。重曹やクエン酸は掃除以外でもよく聞くので一般的に認知されていますが、「セスキ」という言葉は認知されていません。
簡単に説明すると、セスキ炭酸ソーダはセスキ炭酸ナトリウムと言い、「重曹」に「炭酸ソーダ」を加えたもの、と覚えて頂ければOKです。
重曹との違い
pH値8程度の重曹と比べて、セスキ炭酸ソーダはpH値がおよそ10であり重曹よりもアルカリ度が高いものになります。
他の解説記事を読んでくださっている方ならご理解頂けるかと思いますが、pH値のアルカリ度が高ければ高いほど酸性の汚れをよく落とす事ができます。
重曹よりもお風呂掃除でも役に立つのがセスキ炭酸ソーダです。
pH値に関して以下の記事で詳しく解説しています。よかったら参考にしてみて下さい。
身体面や環境面の影響は?
重曹と同じ成分なので、身体面に影響はありません。また環境面にも優しく小さなお子さんがいるご家庭では愛用している方も多いのではないでしょうか。
しかしpH値9~10ほどの弱アルカリ性となりますので、長時間肌に触れる事で肌の油分を落とし、肌荒れにはつながります。市販の洗剤と比べると界面活性剤も入っていないので体には優しいものになります。
セスキはあらゆるお掃除で役に立つ
セスキ炭酸ソーダは重曹と同じで身体面も環境面にも優しく、尚且つ重曹と比較してアルカリ度の高い洗浄剤になります。
お風呂掃除の皮脂汚れや全体掃除に役立ちますが、お風呂掃除以外にも使用できます。例えばキッチン周り。特にガスコンロの油汚れに効果があります。
その他にも床掃除や壁掃除など、ご自宅の全ての掃除にセスキ炭酸ソーダは使用できる優れものです。
セスキ炭酸ソーダを使用した効果的なお風呂掃除方法
セスキ炭酸ソーダは重曹よりもpH濃度は高いですが、あくまで「弱アルカリ性」に分類されるものです。頑固に根付いた皮脂汚れや酸性石鹸カス・黒カビには効果が出ない場合もあります。
しかし、日常のお風呂掃除であればセスキ炭酸ソーダのみのお掃除でも十分に汚れは落とす事が可能です。こまめにお風呂掃除をするという点を踏まえてセスキ炭酸ソーダの効果的な掃除方法を解説していきましょう。
準備するもの
- セスキ炭酸ソーダ
- 空のスプレー(なければ洗面器でも可)
- スポンジ
- 使い古した歯ブラシなど
- キッチンペーパー
- 拭き取るウエスや雑巾
残り湯を使って浴槽内と小物類を洗浄しよう
湯船に浸かった日は、次の日にその残り湯を利用して掃除をするので流さないようにしましょう。どうせ捨てるのなら利用して節約する事をおススメします。
この残り湯を使って、浴槽全体と小物類の掃除をしましょう。手順は以下の通りです。
セスキは重曹と比べても水に溶けやすいですが、偏らない為にも混ぜておきましょう。
湯船のセスキ炭酸水で浴槽内をキレイにするのですが、せっかくセスキ炭酸水があるので、その中に汚れが気になるものを入れていきましょう。特に浴室の椅子は石鹸カスや皮脂の汚れがたくさんついている可能性が高いです。
すべて一緒にいれてキレイにしましょう。
強固にこびりついた頑固な汚れ以外は長時間浸け置く事で綺麗に汚れが取れているかと思います。
シャワーで綺麗に流して完了です。
お風呂の床掃除は残り湯使用もしくはスプレーで簡単除去
お風呂の床も石鹸カスや皮脂汚れが付いています。特に端っこの方はぬめりもあったり、こまめに掃除をしないと赤カビ汚れや金属石鹸カスになり、繁殖したり洗剤では落ちない汚れになってしまう可能性があります。
前述した残り湯を使用しても構いませんし、衛生面が気になる方はセスキ炭酸ソーダのスプレーで汚れを落としましょう。
残り湯を利用して浸け置きをしたい場合は排水口に蓋をして、水が流れていくのを止めましょう。残り湯を洗面器で5杯ほど床に流し、6時間ほど浸け置いた後に流せば綺麗になっているかと思います。
残り湯を使用しない場合、空のスプレーボトルに水を入れてセスキ炭酸ソーダを小さじ1.2杯程度を入れてよく振って混ぜて下さい。そのセスキ炭酸水を床にスプレーをし、10分ほど置いた後にスポンジなどで軽く擦ってください。
汚れが落ちない場合は、セスキ炭酸ソーダをさらに加えて濃度を濃くするか、浸け置き時間を延ばして繰り返してください。
これで床の掃除も完璧です。また同じようなものでオキシクリーンを使用して洗浄するという方法があります。オキシクリーンに関しては以下の記事で詳しく解説しています。良ければ読んで参考にしてみて下さい。
天井掃除はセスキ炭酸ソーダのスプレーでキレイにしよう
天井掃除も行いましょう。天井部分は人間よりも高い位置になるので、掃除を怠っている人が多いかと思います。
天井掃除を怠っていると、頑固な水垢汚れや黒カビが大量に発生します。こまめに行う事で予防が出来ますので天井掃除も行うように心がけて下さい。
掃除方法はスプレーで天井にセスキ炭酸ソーダを吹きかけても良いですが、ポタポタと落ちてきてあなたの服や体を濡らしてしまう可能性が高いです。
なので洗面器などにセスキ炭酸ソーダと水を混ぜた液を作り、雑巾やキッチンぺーパーなどに浸してから拭き掃除を行うと効果的です。
最後はシャワーで流してから、水分の拭き取りも忘れずに行ってください。
セスキ炭酸ソーダの注意点や使用してはいけない場所
セスキ炭酸ソーダの効果的掃除方法は理解して頂けたでしょうか?セスキ炭酸ソーダは重曹よりも水に溶けやすいので使いやすく、またアルカリ濃度も高いので重曹よりも効果のある優れものです。
しかし全ての汚れに対応しているわけではありません。前述しましたがセスキは弱アルカリ性なので、水垢汚れ・金属石鹸汚れに関しては効果がありません。また、頑固な石鹸カスや黒カビにも効果は出にくいでしょう。
酸性の汚れ全てに効く事は効くのですが、根付いてしまった黒カビには塩素系の洗剤や強いアルカリ電解水などの使用をおススメしています。
特にゴムパッキンなどの落としにくい箇所は塩素系の漂白剤や黒カビ専用のかなり強い洗剤しか効果が出ない場合がほとんどです。詳しくは以下で解説していますので参考にしてみて下さい。
セスキ炭酸ソーダを使用するお風呂掃除は、あくまで「日常的な浴室掃除」に向いているものであって、長らく放置して汚れに汚れているお風呂掃除には向いていません。
またセスキ炭酸ソーダを使用してはいけない場所もあります。
セスキ炭酸ソーダを使用してはいけない箇所
セスキ炭酸ソーダを使用してはいけない箇所は以下の通りです。
セスキ炭酸ソーダを使用してはいけないもの | 使用した場合 |
---|---|
漆器などの塗られた食器 | 塗られた箇所が剝げたり傷が付く |
畳や無垢のフローリング | 黄色く変色する |
アルミ・銅・真鍮 | 黒く変色する(アルカリ焼け) |
メガネ | レンズが真っ白になる |
家具・革製品 | 重曹の後が残る |
かならず用法通りの使用を心掛けて下さい。
お風呂の頑固な汚れが多い場合はプロの業者を利用しよう
頑固な汚れには市販されている洗剤だけでは完璧に落としきれない場合が多いです。
前述した頑固な黒カビ・うろこ状になってしまった水垢汚れ・長年放置した金属石鹸汚れは本当に苦労します。これらを素人が完璧に除去しようと思えば、1日では終わらないでしょう。
こんな時はプロのハウスクリーニング業者に依頼する事をおススメします。普段掃除をしない浴槽のエプロン内部も高圧洗浄機を使用して掃除をしてもらえます。
また、特別な洗剤や道具を使用してどんな頑固な汚れも除去してもらえるうえに、金額も1万円台で行ってもらえます。
何日もかけて結局落としきる事ができなかったと後悔する前に、一度プロの業者に依頼をして全てを完璧にキレイにしてもらってはいかがでしょうか。
おススメの業者や作業内容などの比較を以下にまとめています。良かったら参考にしてみて下さい。